Google Cloud DNS を使ってみました

Google が 2014/3/25 発表した Google Cloud DNS を個人用ドメイン hidekiy.com で使い始めてみました。値段も AWS に比べて少し安く設定されているみたいです。

2014/5/11 時点

Amazon Web Services
0.50 USD(ホストゾーンごと)/月 – 最初の25のホストゾーン
0.10 USD(ホストゾーンごと)/月 – それ以上のホストゾーン
0.500 USD(100万クエリごと)-最初の10億クエリ/月
0.250 USD(100万クエリごと)-10億クエリ以上/月

Google Cloud Platform
Managed Zones: 0-25  $0.20 per managed zone per month
Managed Zones: 25+  $0.10 per managed zone per month for each additional zone after 25.
Queries: 0-1 billion  $0.40 per million queries.
Queries: over 1 billion  $0.20 per million queries per month.

AWS Route 53 の SLA (Service Level Agreement) は 100% Available なことで有名ですが、先日の以下の件について、何ら公式発表はなく、何も起こっていないかのように処理されているようなので、個人的に AWS の極東地域用の IP エニーキャストの運用についてちょっとした疑問が生じています。


手順
公式ドキュメント Getting started with Google Cloud DNS の通りで問題なく使えたので是非チェックしてみてください。gcloud コマンドも大変良くできていて、ログインはブラウザで認可ボタンを押すだけで済みます。

コマンド集

# コマンドを忘れていても適当に叩くとコマンド一覧が出るので安心
gcloud
gcloud dns

# きちんとヘルプ付いてる
gcloud dns managed-zone create -h

# managed-zone を作成
gcloud dns managed-zone create --description DESCRIPTION --dns_name DNS_NAME

# managed-zone 一覧
gcloud dns managed-zone list

# 現在のレコード内容を表示
gcloud dns records -z ZONE list

# レコードを編集
gcloud dns records -z ZONE edit

# 編集結果が反映されているかを確認
gcloud dns changes -z ZONE list

# 念のため自分でも確認
nslookup -debug -type=SOA example.com ns-cloud1.googledomains.com

Route 53 と異なる点
現在のところ Web 上の管理画面は無く、設定内容の確認にも CUI もしくは JSON API を使う必要があります。

Managed Zone 作成に先立ってドメインの所有権確認を TXT レコードか CNAME レコードを追加することで行う必要があります (Route 53 では無審査で作成できました)。

Managed Zone 料金は日割り計算されるようです (Route 53 では作成から24時間経過後から1か月分単位の請求になります)。Managed Zone の値段がちょっと違う気がします ($0.10 / month になってる?) が請求額が確定するまで様子見します。


Route 53 と違って Cloud DNS は IPv6 対応

C:\Users\Hideki>nslookup -type=aaaa ns-419.awsdns-52.com 8.8.8.8
サーバー:  google-public-dns-a.google.com
Address:  8.8.8.8

名前:    ns-419.awsdns-52.com


C:\Users\Hideki>nslookup -type=aaaa ns-cloud1.googledomains.com 8.8.8.8
サーバー:  google-public-dns-a.google.com
Address:  8.8.8.8

権限のない回答:
名前:    ns-cloud1.googledomains.com
Address:  2001:4860:4802:32::6a

メモ
SOA Serial は自動設定ではなく、変更したいのであれば明示的に変更する必要があり、そのためには、gcloud dns records edit 時の初期入力されている SOA レコードについての内容をそのまま使えば良さそうです。

お勧めする理由はありませんが SOA Serial を変更せずにレコードを変更することも出来ました。

自分の引っかかった点をメモしておくと、TXT, SPF レコードの値にスペースを含む場合は、ダブルクォートで囲む必要があります。正しい例:

{
   "kind": "dns#resourceRecordSet",
   "name": "hidekiy.com.",
   "rrdatas": [
       "\"v=spf1 +a +include:_spf.google.com ~all\""
   ],
   "ttl": 86400,
   "type": "TXT"
}

gcloud dns records edit の時のエディタの決定方法は、Windows の場合は .txt に対する関連付けにより、それ以外の OS では環境変数 EDITOR を参照するみたいです。

# google-cloud-sdk/lib/googlecloudsdk/core/util/edit.py

  if os.name == 'nt':
    subprocess.check_call([fname], shell=True)
  else:
    editor = os.getenv('EDITOR', 'vi')
    # We use shell=True and manual smashing of the args to permit users to set
    # EDITOR="emacs -nw", or similar things.
    subprocess.check_call('{editor} {file}'.format(editor=editor, file=fname),
                          shell=True)

gcloud dns records edit で保存する JSON ファイルで文法エラーが起こった時は、%TEMP% ディレクトリや /tmp を見に行くと最近作られた *.txt のファイルが残っているはずなのでそれで編集内容を救出できると思います。

リンク
Google Cloud DNS
Amazon Route 53

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